改築工事前の様子
■ 改築の背景 昭和48年新築から、30年の歳月が経過した。退職も間近と
なり、東京から、ふるさとへの転居を考えるに至り、改築して、日々の
豊かさを自然の中で実感していきたい。季節は、日々その予感を運んで
くる。自然や、高原の深い緑、そんなさりげない余韻が、此処にはあ
る。施主様の希望と条件 現代的な利便性や機能性の高い、設備と快適
な空間。冬、暖い住まい。トイレは一つにして欲しい。浴室が欲しい。
洗面脱衣室を広くとりたい。吹き抜け空間は残したい。が改築の希望と
条件である。
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■ 玄関より和室居間階段方向を見る。
昭和48年当時の吹き抜け玄関ホール空間。けやきの階段の存在感
が空間を圧倒する。造作家具で製作された当時の下駄箱が見える。壁は
ラスボード下地プラスター塗り、ラフトン吹き付け仕上げ。
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■ 和室居間より台所方向を見る。
昭和48年当時の居間、台所 出窓からの明かりが当時の台所の姿を見せる。一度も交換したことのな
い、流し台のセットが並び、床は寄せ木の合板。手前和室8帖の
壁は京壁の塗り、天井は薩摩杉の杢目合板である。 |
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■ 玄関ホールより居間台所方向を見る。
昭和48年当時の吹き抜け玄関 和室の東障子、中廊下式の通路、玄関通
路の壁は、ラスボード下地にラ フトンの吹き付け、玄関天井は布貼り。玄関はけやきの無垢の引き違い
である。ホール床板は5年前に製作したフロアーパネルが敷きこ
まれている。ホール床は絨毯の施工であった。玄関、中廊下から居間へ
の入り口は引き違いの東障子となっている。壁は真壁である。
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■ 既存平面
から解説
木造軸組筋違い構造であり、布基礎、屋根は瓦葺き、外壁はラス
モルタル刷毛引き、アクリルリシン吹き付け、開口部はサッシュとなっ
ている。玄関から玄関吹き抜け空間の段差は200mmあり、さらに
居間へ150mmの段差がある。西側の座敷と東側の居間の段差解消
の為、パネル状の床が設置されている。改築希望箇所はグレーで塗られ
た部分が予定される。 平屋建てとなる改築箇所の小屋組を当時の図面
と、現地の天井及び床 の解体(部分)で確認し、事前に構造補強可能箇所と、補強方法の検
討、さらに耐震強化の為の施工方法を考える。 外壁は改築部分の桁下を全面
撤去し、ラスカットパネルにモルタル、吹 き付け処理とする。外部既存木部分は、雨戸を撤去し、端隠し付け桁を
再塗装して利用する。屋根瓦は30年以上経過しているが、棟の積
み直し、漆喰、ケラバ瓦の交換で十分と判断する。内部床、壁は全面
撤 去が必要となる。構造補強の為、基礎、土間を検討する。
昭和48年の木構造は室内に浴室がなかった為、また地盤の硬さ
と、基礎ベース巾が450mmと広く施工されている為、改築に十分
耐える構造であると判断する。西側の座敷の改築は今回の工事からは除
外されるが、耐震補強の方法の提案を行うことにする。 |
提案内容
■ 改築後の様子をイメージにして提案してあります。 仏壇収納部分は家具デザイン検討の為、未作成です。完成後の室内は和
的なあきのこない色調を提案します。引き戸は高さ2400mm、 2000mmとしてあり、空間の一体化を計画しました。解放された洗面
、納 戸引き戸は18.5帖のリビングキッチンをさらに解放的にします。
かつての8帖の和室は、機能的な現代空間へとリモデルされま す。対面
式のキッチンはIH調理機器を提案します。
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■ リビングキッチンスタイル
台所納戸収納機能がある。リビングは、キッチンと同じ空間にある。
コ ンピューターグラフックスの完成予想イメージでご確認下さい。
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● キッチンは対面
式の配置としてあります。詳細はオーダーメーイド キッチンのカタログを参考にして、その作業性を決めて行きます。計画
上の配置のみが示されています。 |
● 居間リビングには、仏壇、神棚、小物入れを設置してあります。置
き家具関係はおまかせします。 ダイニング、キッチン、リビングの床面
積は、30.159m2 約、 18.2帖あります。
● 台所納戸は、物置を解体し、対面式キッチンの食器戸棚、冷蔵庫な
どを、多角的、大容量に収納することを考えてあります。ダイニング部
分の広さは4.5帖程度となり、リビングと一体型の広い空間とな ります。
● 既存作業室を解体し、1.25坪サイズのユニットバスの設置を 考えました。構造的には、小屋の補強梁を入れ空間の広さを確保しまし
た。窓面積は配置上、600x1200程度の竪スベリ出し窓と してあります。
設備機能等は、カタログで確認してください。
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● 洗面
脱衣室 洗濯パン、小物入収納、洗面化粧台、脱衣棚等 高機能、容量
の大きな 収納設備を提案します。 広さは6.2m2 3.75帖 一般
住宅の1.8倍の広さを確保し てあります。 設備機能等は、カタログで確認してください。 |
● 既存トイレを解体し、ワンルームにレストルームドレッサーを設置
します。また、トイレ掃除道具等の物入れを造作家具による製作とし
て、広さと機能性を高めました。床暖房設備なども含めて考えるとよ
り、快適に使いやすくなります。 トイレ器具はスーパーホワイト色の
清潔感のあるものを提案します。
完成後
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■ 重厚なイメージの中に、シャープさも加味。古民家に見られるような伝
統的な“和”でなく、新しさも取り入れた“現代の和”とも呼ぶべき空
間が創出されました。キッチンや洗面台などの設備機器を上手に隠した
り、木と同系色で揃えるなどして、メタリックなイメージを上手に消し
て室内に同化させています。一方で広いパントリーなど、室内をすっき
り見せる機能的な空間を積極採用するなど、随所に新しさも付加されて
います |
■ 完成後の居間、キッチンの様子 全体に落着いた色調と存在感、和の「華」(はなやぎ)を空間の旋律
へ織り込んだ。 「生と死が同居する」伝統の空間思想を現代のリビン
グ収納家具に持たせ、須弥壇を用意してある。背面の曲線は仏壇に現代
の意外性を上質に表現し、袖のオサ欄間見立ての格子を透かして仏具は
構成される。右側に硝子の飾り棚、左側に物入れが付属する。構造的に
断面補強を要求された柱は、太さが240mmになる。その為、太さ を感じさせないように、センターを鏡面
の仕上げとした。システムキッ チンの壁と腰は、キッチンとほぼ同じ色調のネズコ流れ柾パネルで構成
される。腰壁の横目地には、テーブルの甲板が納まり、左右に移動す
る。ガス機器部分の袖壁はその見込みを鏡面素材の使いにより空間に馴
染ませてある。昭和48年(当社施工)の台所と和室と廊下はひと つの空間となり、この地域の習慣に融合し、完成度と機能性の高い「現
代の茶の間」へと華麗に変身した。
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広々としたトイレ空間
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洗面脱衣室の洗面
化粧台と壁際の 収納家具 |
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改築後の納戸空間にある棚家具
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